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相続の手続き

人が亡くなると相続が開始されます。 まず葬儀をして、故人をきちんと見送った後、次に待っているのが相続の手続きです。
自分のところには相続するような財産なんてないから、と思われる方もいらっしゃいますが、「相続」というのは財産の多寡にかかわらず必ず発生するものです。発生した以上は「相続」の手続きをしなくてはいけないというのが法律なのですが、数ある「相続」手続きの中で、必ずやらなければならないのは相続税の申告くらいです。 これをやらないと、あとから追徴課税が課されたり、えらい目に遭いますので、ある程度財産がある人は早めに準備しておいたほうがいいでしょう。

銀行預金、株式、保険金請求など、キャッシュに関係する相続手続きについてはほとんどの方がきちんと手続きすると思いますが、わりと忘れられがちなものに、不動産の相続手続きがあります。この手続きはいつまでにやらなければいけないという決まりもありませんし、しなかったからと言って罰則などもありませんので、ついつい後回しになってしまいます。
実際、明治や大正時代に、自分より3、4世代くらい前の祖先が亡くなっているのに、その祖先名義のままになっている不動産は日本全国に数え切れないほどあります。べつにそのままでも不都合はないのでほったらかしになっている場合もありますし、信じられないかもしれませんが、地方の山奥の土地などの場合、そんな土地があることすら知らないという場合も多いのです。なんでそんなことが起きるかと言うと、ある程度価値のある土地であれば税務署から固定資産税の通知が来るので分かるのですが、山林などだとかなり広くても価値が低く固定資産税がかからない場合があり、そうすると通知も来ないため、相続人はその土地の存在すら知らないということになるわけです。
それでもその土地を持ち続ける限りは祖先名義のままでも問題はないのですが、いざ売買したり、あるいは土地を担保に融資を受けたり、ということになると、必ず相続登記をしなくてはならなくなります。

さて、その場合、まずやるべきことは相続人の調査です。相続財産を受け継ぐべき人を確定しなければいけません。家族構成が単純なら相続人も簡単ですが、昔は子だくさんの家族が普通で、5人や10人の兄弟も普通にありました。また、例えば離婚によって前妻前夫の子供がいるとか養子縁組があったりすると相続関係はとたんにややこしくなります。

財産をもっている人が亡くなったときに相続手続きをしない間に、その相続人である子が亡くなり、孫が相続しているような場合を数次相続と言います。子や孫だけならまだしも、子の兄弟などが絡んでくると、家族の多い家の場合、相続人がとんでもなく多くなっていたりします。顔も名前も知らない人が相続人として現れてきます。明治時代の相続となると、場合によっては相続人が100人以上いるなんてこともあります。こうなると、評価額3千円の山林の相続手続きのために、全ての相続人の居所を調査して、事情を説明し、遺産分割協議書に100人全員の印鑑を押してもらい印鑑証明書をもらうという悪夢のような作業になります。

そんな面倒くさいことをするくらいなら相続の放棄をすればいいとお考えになる方がいらっしゃるかもしれません。後述しますが、確かに相続というのは放棄することができます。ただし、ここで問題なのは、不動産登記上、所有権を放棄するという登記をすることはできないのです。つまり法律上、不動産の所有権を放棄したとしてもそういう登記ができないため、相変わらず、固定資産税などの支払い義務を負い続けることになるのです。
所有者のいない不動産は国の物になるという民法の規定(239条)がありますが、放棄すれば勝手に登記名義が国のものになるわけではなく、国が登記を受けなければいけない義務もありません。つまり、事実上、不動産というのは譲る相手がいないと放棄できないシステムになっているのです。

そういう意味でも相続手続きはなるべく早くしておくほうが後々厄介なことにならずに済むわけです。


相続人

相続人が誰かということは民法に規定があります。
まず相続順位は配偶者が最優先です。配偶者は常に相続人になります。
次に  (1)子供  (2)親  (3)兄弟  という順番になります。

つまり、配偶者がいるときは常に配偶者が相続人になり、さらに子供がいるときは配偶者と子供が相続人になります。子供がいないときは、配偶者と親。親がいないときは、配偶者と兄弟が相続人になります。

相続人
相続分
配偶者 と 子供 配偶者 1/2    子供 1/2 (複数の場合は頭数で割る)
配偶者 と 親 配偶者 2/3   親 1/3 ( 〃 )
配偶者 と 兄弟 配偶者 3/4    兄弟 1/4 ( 〃 )

以上が相続順位の大原則です。これに代襲相続という制度が加わって、相続順位は少し複雑になります。
代襲相続とは、子供が親より先に亡くなっている場合、その子供の子供、つまり孫が代わりに相続人になるという制度です。
その他、相続の放棄、相続欠格などがあると相続人、相続分が変化します。そのような場合は相続調査は複雑になります。

相続の放棄とは、読んで字の如く、相続を放棄することです。理由は必要ありません。自分は財産を持っているので要らないという場合もあるでしょう。しかし、被相続人が借金だらけで、プラスの財産よりも借金が多い場合に相続の放棄がされる場合が多いです。

相続というのは、預金や株式などのプラスの財産だけを相続するわけにはいきません。財産と一緒に借金があればそれも一緒に相続しなくてはいけません。プラスマイナスして、合計がマイナスになるなら、相続の放棄をしましょう。親や配偶者の作った借金を無理して返す必要はありません。

手続きは簡単です。家庭裁判所で「相続放棄の申述」という書類を提出すればおしまいです。この手続きは行政書士の仕事ではなく、弁護士または司法書士に依頼するか、簡単な書類なので自分で作ることもできるでしょう。

ただし、原則としてこの手続きは相続が開始したことを知ったときから3ヶ月という制限があります。明らかに借金が多いと分かっている場合は、早めに手続きをとりましょう。

 

相続人の調査

相続人の調査というのは簡単なようで難しいことが多いものです。普通は自分の血のつながった親戚は知っていますよね。会ったこともないという親戚もいるかもしれませんが、それでも名前と存在くらいは知っているでしょう。そういう場合は簡単です。
しかし相続人が兄弟に及び、兄弟にも代襲相続があったりすると、全然知らない人が相続人になっていたりします。あるいは調べてみたら自分の知らない兄弟がいた・・なんてこともないとは限りません。

相続人は戸籍謄本で調べます。例えば自分の親が亡くなったとすると次のような手順になります。

まず親と自分の戸籍謄本をとります。自分が結婚していれば親と自分の戸籍は違っていますから、どちらも必要になります。不動産登記などに使うのであれば、その際「戸籍の付票」という住民票のようなものがありますので、それも取っておいたほうがいいでしょう。

そしてここからが少し難しくなるのですが、親が生まれたときから亡くなるまでの全ての戸籍謄本を取らなくてはいけないのです。戸籍というのは本籍がある市区町村役場に申請しなくてはいけません。遠方の場合は郵送で取り寄せることもできますので、詳しくは該当の役所で聞いてみてください。

戸籍謄本

戸籍というのは婚姻や転籍によって新しく作られます。たいていの人は一生の間に複数の戸籍謄本に入ることになります。ですから、婚姻しているのなら婚姻前の親の戸籍を取り、転籍しているのなら転籍前の戸籍、つまり除籍謄本を取ることになります。
そうやって生まれてからの全ての戸籍謄本をそろえる必要があります(消失等で取れない場合は12~13歳頃からのもの。つまり生殖能力が備わった年齢以降のもの)。

また、代襲相続があるときは、そっちの系統も調べていく必要があります。
ただし戸籍除籍謄本というのはだいたい100年位前のものまでしか取れませんし、戦時中に消失してしまって取れない場合もあります。そういう場合は調査のしようがないので別の方法で証明する必要があります。

最近の戸籍謄本はコンピュータで作成されていて読みやすいのですが、明治や大正時代の戸籍は手書きで読みにくく、ちょっと見ただけでは事項が非常に判別しにくいものが多いのです。また戦後民法が変わって戸籍の作り方もそれ以後とそれ以前とで大きく変わっています。戦前は戸主相続で現在とは相続の制度が異なっていたのです。

ご自分で相続調査をするときは、そういう制度を本やネットで調べて間違いないように集めてください。簡単に説明すると、戸主制度の下では、戸籍は家単位でできているということです。だから結婚しても、家を別にしない限り戸籍は新しくできません。
また、戸主というのは、死亡で代替わりする他に、隠居によって相続する場合もあります。戸主から戸主への相続の場合は、全てを戸主が相続します。戸主以外の場合は、現在と同じような形態で相続します。
面倒なときは行政書士にどうぞご依頼ください。

 

遺産分割協議書

遺産分割協議書とは相続財産を相続人間でどのように分けるかということを相続人全員で協議して作成した書面のことです。前記の法定相続分通りに遺産相続をするなら必要ありませんが、例えば不動産はAさんに、預金はBさんにという分け方をする場合や、長男は親の面倒をよく見たので多めに分けるなどの場合は必要になります。不動産の相続登記申請、銀行預金の払渡請求書に添付します。

作成に決まった形式はありませんが、必要な事項を抜かすと後で問題になる可能性もありますので注意する必要があります。
もしも相続人間でもめていて、そんなものにハンコはつかないぞという人がいるのなら家庭裁判所で遺産分割調停の申立などをすることになりますが、そうでなければ私署証書、つまり自分たちで作成し署名押印をすればそれで完成です。

必ずしも全ての相続財産についてまとめて協議する必要はなく、協議が成立した時期によって、例えば不動産と不動産以外の財産を別々に協議書を作成しても構いません。またワープロでも手打ちでも構いません。

しかし絶対に必要なことは「相続人全員」が協議に参加しなくてはいけないということです。しかし全国に相続人が散らばっている場合は、なにも実際に集まる必要はなく、郵送などで持ち回りで署名押印を繰り返しても構いません。

「相続人全員」であるために、協議書を作成する前提として必ず相続人調査をしてください。それをせずに協議書を作成しても、後から相続人が判明してその人が協議に反対すれば無効になってしまうこともあります。

当事務所へのご依頼

相続人と相続財産の調査であれば、全国どこの行政書士に依頼しても構いません。全て郵送で取り寄せができるからです。 被相続人の氏名と本籍が分かればOKです。

相続人調査  手数料(取り寄せた戸籍除籍等の数×5,000円)+ 実費

相続人が配偶者と子供だけで複雑な親族関係がなければ、だいたい2~3万円で済むと思いますが、相続人が兄弟姉妹にまで及んでいると実費だけでも数万円かかる場合もあります。

遺産分割協議書の作成    3万円

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