
では、その他の種類の供託をもう少し見ていきましょう。
「執行供託」というのは、裁判所による債権執行手続きを原因とする供託のことです。
ある日突然、裁判所から会社の代表取締役宛に差し押さえ命令が届いたとします。それはたいていの場合、その会社の従業員が借金をして、債権者から借金の分の給料の差し押さえをするという内容です。
本命令送達日以降支払期の到来する、債務者が第三債務者から支給される給料(基本給、諸手当。ただし通勤手当は除く)及び賞与から、給与所得税、住民税、社会保険料等法定控除額を差し引いた残額のうち4分の1に相当する部分(ただし、その額が月額44万円を越えるときは、その残額から33万円を控除した額)
内容は法律用語で、しかもややこしい表現で分かりにくいですが、だいたいこんなことが書かれています。
要するに、従業員へ支払う金額のうち、4分の1の額を債権者に支払え。ただし、それで従業員へ支払う額が33万円を超える場合は、その超える金額も全部債権者に支払えということです。
この「支払え」というのは、差し押さえ命令が届いたらすぐに誰かに支払わなければいけないということではなく、たいていの場合、それから2週間以上経ってから債権者から直接会社宛に、支払ってくれという連絡が来るのが普通です。
つまり、それまでその金額は取っておいて、連絡が来てから指示通り支払えばいいのですが、経理の関係上、一定の金額を取っておくのが面倒な場合もあるでしょう。そのような場合は、権利供託と言って、債権者に支払うべき金額を供託することもできます。
または複数の債権者から債権差し押さえ命令が届く場合もあります。この場合は義務供託になり、債権者に支払うべき金額を供託しなければなりません。
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